蟷螂の檻
」のレビュー

蟷螂の檻

彩景でりこ

重い。でも目が離せない。

ネタバレ
2021年12月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ なかなかに重厚な作品です。
孤独な名家の御曹司である育郎が、家の世話がかりだった深山典彦によって身も心も支配されていくストーリーです。
典彦×育郎ですが、4巻読了時点でその後の展開が読めなくなってきました。これで死ぬとは思えない典彦ですが、さてどうなるか。
恐ろしいのは育郎にかかる全ての不幸は典彦が元凶というところです。父のこと、母のこと、蘭蔵のこと、さち子のこと、会社のこと、全てに典彦が噛んでいることが恐ろしすぎて。
全てが典彦の手中で起こっていることに背筋が凍る想いです。
昭和の一昔前な時代設定もあり、ドロドロした雰囲気がより一層引き立てられ、恐ろしいのに目が離せない内容でした。
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