いつかの恋と夏の果て
」のレビュー

いつかの恋と夏の果て

篠崎マイ

夏の制服DKのポイントは高いのです

ネタバレ
2022年1月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 修と一夏は高校時代からの親友で、修は女の子にフラれる度に一夏に慰めてもらっています。自分の恋バナは一切しない一夏の背中に、ある日キスマークを見つけた修は一夏に彼女がいると思い込むのですが、残業で遅くなった夜に、男性とホテルに入って行く一夏を見かけます。翌日、修は一夏を問い質すのですが、一夏は相手がセ◯レであること、自分はもう修の理想の友人ではいられない、高校生の時に好きだと言ったのは冗談では無く本気だったのだと告げ、去ってゆきます。いつも聞いてもらうばかりで、修は一夏のことを何も知らなかった事に改めて気付かされるのでした。親友をキープしつつ、ゲイからノンケへの10年越しの片想い、いなくなって初めて誰よりも側にいて欲しい相手に気が付くヘタレなノンケと、かなり既視感アリの設定ですが、随所に高校時代の思い出が差し挟まれているのが個人的にポイント高かったです。さらに番外編の冬のモコモコ一夏の愛くるしさで加点。暑く切ない10年前の夏の片想いが、恋人同士となった今と重なって眩しい空に溶けてゆきます。
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