白狼の士
」のレビュー

白狼の士

琥狗ハヤテ

シリアスな本編とおまけの愛らしい4コマ

ネタバレ
2022年1月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 領主である父が亡くなり、逆臣に追われる立場となった鹿嶋暁月は、深傷を負い倒れているところを巨大な白い人狼に救けられます。暁月が山の神•尾神と呼ぶ人狼は、神ではなく、呪いを受けて不死の獣となった人間であり、300年もの間たった一人で生きてきたのでした。かつての自分の名前さえ覚えていない尾神ですが、日の宮という遠い昔の恋人をいまだに大切に想っており、暁月はその日の宮によく似ているのでした。優しく逞しい尾神を想うようになった暁月は尾神に抱かれるようになるものの、自分が日の宮の身代わりに過ぎないことを知り苦しみます。やがて暁月を迎えに来た家臣から、暁月のいとこによって謀反が抑えられたことを知り、暁月は、尾神の元を離れて城に帰ることを決めるのでした。お家騒動を絡めた和の時代もの獣人ファンタジー、力強いモフモフ感を味わえます。『AΩ』こちらは空を目指す鳥人二人の短編ファンタジー、その羽根のごとくフワフワ感で癒されます。
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