LIMBO THE KING
」のレビュー

LIMBO THE KING

田中相

多分未来は変えられる

ネタバレ
2022年1月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 謎の奇病「眠り病」。
患者は治療を施さない限り、3ヶ月以内に95%が衰弱し、死に至る。

治療法は「ダイバー」と「コンパニオン」と呼ばれる二人組が、チームを組んでその患者の意識下に潜入し、記憶にとりついたウィルスを破壊するのみ。
甚大な犠牲者を出したあと終息したかと思われていた謎の病が、8年後…さらに禍々しい変異種となって発見される――。
「キング」と呼ばれた伝説のダイバーと、事故によって片足を失った傷痍軍人アダムがこの奇病に挑む物語。

最初ほとんど説明がないので「???」だったけど、読み進めるうちにその世界観がわかってくると、怒涛のように面白くなって、最後まで一気読み。

物語後半、とてつもなく孤独な男の過去が出てきます。
その孤独があまりにも切ないので、5巻で一度 手が止まったけど。

すっ……ごくよかったです、この作品。
これほど人の人生に寄り添い、心の痛みと救済を描いてる作品を読むのは久しぶり。
すべてを読み終わった後、もう一度最初から読み返す。

絵、ストーリー、登場人物の魅力、深さ、読後感…すべてパーフェクト。
素晴らしい作品でした。
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