スキップとローファー
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スキップとローファー

高松美咲

じっくり丁寧に描き続けて欲しい作品

ネタバレ
2022年1月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 有りそうで無かったほのぼの青春学園モノです。
登場人物一人一人の心の描写に長けた作家さんだなぁとつくづく感じるストーリー展開&表情の魅せ方にいつの間にかハマってしまいました。
学園モノですが、高偏差値の真面目で賢い高校生達という設定がこの漫画を読み応えあるものにしています。
物事への取り組み方、人との付き合い方、考え方が、賢く真面目だからこそ慎重で、決して短絡的に描かれないところにこの物語独特の深みを感じます。
恋の展開もとても慎重。それが良い。
このまま丁寧に丁寧に描ききってもらいたいです。

8巻読了追記
付き合い初め方が最近よくある"お試しから"って流れで、最初そのまま徐々に恋愛が深まるストーリーになるのかと残念な気がしましたが(それでもいいけども)、やはり期待を裏切らない作者さんでした。
主人公が別れの決断に至るまでの些細な出来事(妹が上京したがって却下されてたり)が、若かりし頃親元を離れて学生時代を送った私にもあった「家族への責任感」を思い出させ、ものすごく共感しました。自分の力だけで生きていないと思うからこそ、彼らの期待から外れず自分の道を選び取れる。そういう感覚を本当によく繊細に表現されていて感動しました!

9巻読了追記
ちょっと付き合って別れてからの展開って、どうなるの?という読め無さがありましたが、まさかの志摩君の恋の落ち方はこんな感じなのですね。周りの友達からの少しずつの助言を重ね、石橋を叩きまくるタイプというか、器用すぎて不器用。笑
恋に落ちたとは言及していませんが、落ちたんでしょう。ここからですね。まだまだ完結が想像できません。

12巻読了追記
新巻出たら即買いを続けています。この丁寧な展開がやはり好きです。今回は志摩君のトラウマがついに具体的に明かされます。閉じ込めた過去を塗り替えて、先に進みたい追い付きたいっていう彼の成長が描かれますが、、あらあら、次巻が気になってしょうがない!
そして私は、兼近先輩の軽やかで賢くて実は深い、人との距離感が大好きです!(卒業しないでくれ〜)
ずっと注いできた夢に誰かが色を塗ってくれるような出会いや体験って、確かにあるんですよね。この漫画は恋愛が軸にはあるけど、青春のあらゆる葛藤や感動が詰まっていて、そのどれも解像度が高いのが本当にすごいです。
もう字数制限で追記できませんが、最後まで追いかけます!
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