セックスリテラシーZERO
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セックスリテラシーZERO

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特殊性癖の狭き門をくぐれ!

2022年1月20日
「先生触診して〜」で初めてこちらの作家さんの作品を読んで、先日の出版社さん限定のセール中に既刊のこちらも購入しました。こちらの作品は、表題作全5話+スピンオフ2話+両作品の描き下ろしで合計206ページ。表題作、スピンオフいずれも色んな性癖がギュッと詰まっているので読み手を選ぶかなと思いますが、絵はやっぱり綺麗だし、好きな性癖がばっちりハマる方にはハマる作品かと思います。
まず表題作は、元いじめられっ子×元いじめっ子の下剋上モノ。ヤクザに難癖付けられて借金を負うことになった冴島が、条件をクリアできれば無利子無期限でお金を借りられるという金融業者に会いに行くと、そこにいたのはかつてのいじめられっ子・赤羽で…。そもそもいじめ関連の作品自体、好みが分かれるところかと思うのですが、登場人物のキャラのおかげで、テーマの割に悲壮感はなかったと思います。赤羽が孤立してしまったのは確かに冴島の何気ない一言が原因でしたが、冴島にも天誅が降りたことなどで「胸糞感」が和らぎます。あと再会したあとの冴島の態度や謝罪、二人のテンポ良いやりとりも、重いテーマを重くし過ぎず、あくまでBL作品として読者が楽しめるようにされていたのかなと思いました。
スピンオフの短編は、冴島に難癖をつけてきたヤクザの植松と組長の息子でメイド喫茶で働くマナミ(本名:健三)のお話で、任侠メス落ちモノ。こちらもなんか濃ゆい笑。当然ながら、強面いかついヤクザは受けです。マナミの男の子の姿が意外と格好良くてビックリでした。こちらも可愛い男の娘攻め、強面ヤクザ受けが好きな方にはハマる作品かと思います。
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