このレビューはネタバレを含みます▼
ずーっと気になってたいた作品で、既刊が半額セールになっていたのですぐ飛び付きました!2巻発売後かなり時間が空いていますが、元の出版社さんとの争議があったとのこと。そんなことほんとにあるんだ〜と若干の憤りと驚きがありますが、いずれにしても初出後10 年以上も経つ作品を、諦めずに最後まで描き切って下さった作者さんには感謝です。というか、4巻で完結と思って購入したんですが、5巻完結になるようです。連載の方はすでに完結済とのことなので、近い将来、最終巻が発売されることを楽しみにしています。
さて、本作品はヤクザの組長・野浪さん×大学病院の外科医・卯月先生のお話で、1巻180ページ、2巻178ページ、3巻199ページ、4巻165ページ。2巻には別作品の番外編も収録されています。ある日路地裏で、撃たれて倒れていた野浪さんを助けた卯月先生。半ば脅しのような関係から始まった二人ですが、徐々に心の距離も縮まって…。野浪さんは早い時期から卯月先生への好意を口にしてますが、展開はかなりゆっくりめ。2巻でやっと先生が自分の想いに気付き、3巻でやっとそれを伝えるくらいのスピードです。両思いになった4巻でもイチャラブというわけにはいかず、二人を取り巻く環境がこれからどう変わるか…というところで次巻に続くとなってます。気持ちの変化がとても丁寧に描かれていて読み応えがありました。野浪さんが、普段はヤクザらしく(?)オラついているのに、先生に対して時折見せる優しさがほんとに堪らないです。二人の体格差もすごい良い。小柄な先生が野浪さんの腕の中にすっぽりハマる感じに悶えます。舎弟のタカと野浪さんとの関係もすごい良いんですよね。時々、虎と兎の姿が比喩的に描かれてるんですが、あ〜もうこれもめっちゃ良い。4巻終わりで、バカな看護婦が何してるんだ!と(私が)憤怒した状態で終わっているので、早く続きが読みたいです!