このレビューはネタバレを含みます▼
獣人、猫、吸血鬼とか人間以外のBLも慣れた頃、目に入った龍…?龍とBL?と興味が湧き衝動買いwこれはBLか?というのが最初の感想。季節や生命など、この世にある巡りゆくものを司るのが巡り神。巡りの神々(龍や蛇、小鳥や馬等様々)が巡り行くことで森羅万象の循環が保たれているといった感じか。そして巡り神は気持ちの通じ合った相手と同じ姿になり子をなす。男子と気持ちが通じ合えば青年の姿になる。BLだぁw多分大昔の日本のどこかの村、そこに巡ってきた龍神への生贄として来たのがマウリ。女の居なくなった村で男達の慰み者にされ、生贄に選ばれて…て悲惨な境遇。乱暴されても相手を庇うどこまでも純粋で素直なマウリに龍が恋に落ちて美しい青年になる。物語は時を超え、様々な土地で様々な巡り神と人間達との愛を描くオムニバス形式。神と言っても災いや戦争を運ぶ神もいるが、それも必要なことと言うのも面白い。切ない物語もあるが、挟まれるマウリと龍神と2人の間の子龍の物語が切なさを緩和し、ほのぼのとした空気に戻してくれる。本作きっかけに御伽噺系BLに手を出すw奥を広げてくれてありがとう。