真夜中のオルフェ
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真夜中のオルフェ

ビリー・バリバリー

真夜中に心の扉を開く時

ネタバレ
2022年2月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 幼い頃のトラウマで、眠ると怖い夢をみてしまう藤峰一紫は、極力眠らないようにしています。いつも寝不足でふらふらしている一紫は、ある時会社の後輩•和深のイケボな声を聞くうちに倒れるように寝落ちします。そのまま家まで送ってくれた和深に側にいてもらい、その声を聞くうちに一紫は安心して眠り、いつも夢でみる寒くて真っ暗な部屋に、明るさと暖かさがもたらされたのでした。寝不足で身体を壊してまで悪夢を怖がる一紫に、和深は添い寝の為の同居を申し出ます。和深の大きくて温かい胸で眠りながらほろほろ泣いている一紫は、悪夢の中の幼い一紫そのままなのでした。心に深い傷を負ったその日に捉われ続けている一紫ですが、寄り添う和深の温かさが熱く変わった時、恋が生まれ、一紫は夢の部屋から出ることがでるのでした。4話以降は一紫の父親とその友人で一紫のかかりつけ医の春海先生が登場します。一紫の父もまた、悪夢に閉じ込められた我が子を救う為に、夢の中で走り続けていたのでした。和深と一紫の恋はもちろん、夫婦の愛、親子の絆、一歩下がって見守る周囲の人達の優しさが伝わってくるお話でした。
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