このレビューはネタバレを含みます▼
表題作のみ全5話+描き下ろしで合計200ページ。赤面症で自己肯定感が低いトモさんが、手違いからイケメン大学生でデリ/ヘルの国春くんと出会って…というお話です。スピン元の「ヤンキーの津田くん〜」が大好きで、また今作の更にスピンオフの「テイクユアタイム」も何度も読み返しているんですが、どうも赤面症でおどおどした感じの受け(しかも攻めより大きい)というのが元々そんなに好みではなくて、なかなかこの作品に手が伸びなかったんですが、やっぱり好きな先生の作品は読まず嫌いしたらだめですね。確かに受けのトモさんの属性は私の好みではないはずなのに、そんなのどうでも良くなるくらい刺さりました。トモさんは若干後ろ向きな性格ではありますが、超ブラックな元勤務先が関与しているところも大きく、真面目で優しい性格が良かったです。でもやっぱりイチオシは攻めの国春くんですね!デリの世界に興味だけで踏み入れただけあって、明るくて前向きだし、トモさんに寄り添ってくれるのもとっても好感が持てました。デリ/ヘルテーマというのは普通倫理観とか気になるところですが、国春くんのキャラのおかげでそんなに気にならなかったです。デリ/ヘルキャストとお客という関係ならではの問題は、BLあるあるでしたが、二人の感情が双方の視点から描かれているので入り込みやすく、付き合ってからのデリ問題もきちんと解決できるので読後感も良いです。「ヤンキーの津田くん〜」「テイクユアタイム」合わせて、大好きなシリーズになりました。