このレビューはネタバレを含みます▼
『恋のつま先』『恋の靴音』『恋の誘惑』『恋の行き先』と続く「恋する靴屋シリーズ」のラストは一冊丸ごと鷹場×四谷編です。巻を経てますますラブラブ馬鹿ップルな二人ですが、大企業の御曹司として周囲の期待通りに生きてきた鷹場さんに縁談が持ち上がります。息子かゲイであることを絶対に認めない父親との不毛な対立に、四谷が手を差し伸べます。鷹場さんの育ての親とも言える乳母夫婦や義弟の赤坂さん、運転手の柳浦さんたちに支えられて、一介の靴屋の店員である四谷が頑張ります。鷹場さんのお父さんとは対照的な四谷の家族の庶民的温かさが恋人達をほんわかと包みます。愛する人と幸せに暮らす、よく笑ってよく食べてよく働く人生って素晴らしいなとしみじみ思う大団円でした。