胡桃の中
」のレビュー

胡桃の中

川唯東子

11年ぶりに新刊発売ですよ。フフフ…面白い。

ネタバレ
2022年3月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ ★画廊「胡桃の中」店主・谷崎と恋人で映像作家志望・中居のアートを愛して2人の愛も深まる物語。(1巻3/31までセールですよ。1〜2話読み切りですので、まずは1巻お試しいかがですか?)

★どんなワケありの絵画でも修復を引き受けてくれると噂のギャラリー「胡桃の中」には、今日もやっかいな依頼がやってくる…。

★作者様の「好きなこと」を割とマニアックに描かれていますが、絵画(アート)に興味が薄くても楽しめるストーリーだと思います。絵画(修復)にまつわる一つ一つのお話が、ほんのりミステリーで、そこに関わる人たちの悲喜交々が丁寧に描かれていて、とても面白いですし、谷崎と草平の個々のキャラも魅力的です。その2人が一緒にいることで起こる化学反応のような物語の高まりが、素敵です。脇キャラも立っています。1巻、泣いちゃいました…。天使、健気すぎるよー涙。

★1〜4巻すべて描き下ろしのおまけアリで、246,196,187,218ページ。女性漫画ジャンルですが、青年(地は良いモサ男)×青年(元気いっぱいわんこ)で、BLです。1巻収録の出会い編が1番BL寄りですが濃くはないですし(当者比)、他の巻はほぼ描写なしですのでBL苦手な方も大丈夫かな、と。

★作者様のBLジャンルの作品はいくつか読んでいてどれも好きですが、物語の内容としては本作が特に好みかも。創作(アート)の裏話や哲学みたいな部分が興味深いです。あとは、やはり谷崎×草平CPが良き。作用し合う関係性というか、距離感というか…2人のやり取りがとても好きです。
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