このレビューはネタバレを含みます▼
本当に愛してやまない作家さんです。野田先生名義のものも含め、新井先生が商業で刊行されている作品全て好きなのですが、この作品は特別忘れられない一冊です。群像劇の中で織りなされていく少年たちそれぞれの姿、思いに、胸がザワザワ、ギュッとなります。図書室の本棚の上に(きっと)何十年間と、誰にも知られることなくただひっそりと残されていた1枚の写真の中の彼と彼、ふたりはその後どんな人生を歩んだのだろう。きっと別々の道・・・。でも少なくとも、誰かに見つけてもらえてよかった。眩しくも、やるせなく、切ない気持ちになる感動作です