煮干し子先生、DK群像劇。
レビュー内のエロなしというワードに、ついつい後回しにしてしまった作品。
でもこれはエロ無しでありがとうと思いました。
群像劇なので、様々なDKが出てくるわけですが、
その一人一人のキャラクターが、そして想いが
キラキラと散りばめられていました。
高校生という、当たり前にやって来て
駆け抜ける様に通り過ぎた時間。
中学生でも、大学生でもない。高校生という3年間。
大人の世界に踏み出していく前の、最後のイノセンスというか。
良い思い出ばかりでなくとも、
自分の中でいつまでもまぶしく思えるのは、なぜでしょう。
これから一歩踏み出していく若人を見ると、
いつでもたぎるような思いがこみ上げてくる。
ガンバレ!!とエールを送りたくなる。
もしかして、同時に自分の中に残っているあの頃の自分を
励ましているのかもしれません。
未熟な者同士が合わさって、笑いも苦味も切なさもまぶしく弾けて。苦いような甘酸っぱいような。
そんなあの頃の気持ちが帰ってくるような1冊でした。