リトルローズハウスへようこそ
」のレビュー

リトルローズハウスへようこそ

幸田みう

何をどう感じるかは自分の大切な個性

ネタバレ
2022年4月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 友人と起業したIT会社が立ち行かなくなり、彼女にもフラれた隆一は、何もかも嫌になり学生時代に来たことのあるヨーロッパの田舎町を訪れます。泊まれる宿が無く困っているところに、小さい宿をやっているという青年が声をかけてきます。信用して良いものか考えているうちに連れて来られたのは、その青年•ノアの祖母宅だった、つるバラの咲くリトルローズハウスでした。翌日から、毎朝卵を届けに来る少年マシューを交えながらのスローライフが始まります。日本でずっとキリキリと利益の追求に追われていた隆一は、なかなか馴染めないのですが、それはノアのやたらと近い距離感のせいでもありました。ノアと隆一、時々マシューの3人しか登場しませんが、広々とした田園風景やカントリーなインテリアなど、読んでいてほっこりとします。感情を捨てて仕事に没頭してきた隆一が、異国の地で忘れていた大切なことに気付くお話です。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!