このレビューはネタバレを含みます▼
父親が単身赴任中、働く母親を支えて5人の弟妹の世話と家事とに追われる高校生の希(のぞみ)は、家でも学校でもニーチャ(兄ちゃん)と呼ばれています。ある日買い物途中の饅頭屋で風俗店の店長に揶揄われた希は、その帰りに1ヶ月分の食費を入れた財布を盗まれてしまいます。皆に頼られ当てにされている希はお金を失くしたと言えず、なんとかしてお金を作ろうと揶揄ってきた店長•安達さんのお店を訪ねるのでした。遊ぶ金欲しさだろうと思った安達さんからオ◯ホ扱いされた希は、日頃の我慢が爆発して大声で泣き出して安達さんをビックリさせます。ニーチャじゃない俺は希だ!と泣く希に、安達さんは希と呼びかけお金を渡して送り出してくれます。この辺りの希の子供子供した健気さと、安達さんのユルい大人さとの対比が絶妙です。自分のことは二の次で弟妹の為にいつも精一杯な希ですが、安達さんの胸でほろほろ泣いたり、安達さんの好きなタイプになろうといっぱい食べまくったりします。そんな希の一途な幼さを、お人好しな安達さんが大人の男らしく受け止めてくれる優しい恋物語です。何かと2人をフォローする受付のまほさんも良きでした。