番人
」のレビュー

番人

国枝彩香

きちんと描かれた作品、でも好きじゃない

ネタバレ
2022年4月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 212ページ。
4篇入り短編集。
・表題作「番人」退廃的な闇の自己陶酔感満載の雰囲気(けっこう好き)、死者目線というのも面白い。でも何にも悪くない子供が大人の自己陶酔でかわいそうなことになってしまうのはいけません。個人的趣味として。
・「Show Me Heaven」バツイチ男と水商売男、寂しいもの同士の出会い。ライトながらきれいにまとまっていて読後感は良い。
・「空の裏側」学生時代の愛憎の決着話。陽介は酷すぎるし保はヘタレすぎるし、それを最終的に都合良い展開できれいごとっぽい思い出に変えるという……。私は陽介も保も許さぬ。
・「めぐり逢い…COSMO」スペースオペラ調ギャグ。不細工特集掲載の名に恥じぬ不細工っぷりは見事。しかしノリには付いて行けなかった。
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