夜のなかで君をさがす
」のレビュー

夜のなかで君をさがす

京一

若さあるネガティブ、アンハッピー上等!

ネタバレ
2022年5月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 183ページ。
同人誌を収録した短編集(4篇+4p描き下ろし)。エロなし。
試し読み段階でキャラデザがあまり好みでなかったためにためらっていたけど、同作者「俺の気持ちがわかるか」が良かったため購入。若い内にこそ輝きを持って描ける、そんなアンハッピーな短編揃いで、勝利のガッツポーズです。描き下ろしで見られるそれぞれのその後も、締めくくりにふさわしい余韻を残して良かったです。
・「聞こえぬ悲鳴」DK。思春期の鮮烈さとか無力感とか自分のことで精一杯とか。押し付けて行くしかできなかったけれど、あれは確かに恋なんだろう。
・「夜に飛ぶ」臆病者は好きになるほど幸せが怖くなる。両思いだから不安、でも両思いだから大丈夫。同性カップルじゃなくても似たようなことは考えちゃうよね。
・「額縁と花園」ぎゃーーーっ!ってなった。一夏の黒歴史。
・「スプリング・エフェメラル」やるせない片思い。女子が良い子なだけに苦しみも深い。最後のページのモノローグが、主人公の一生続く苦しみを予感させて素晴らしい。
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