このレビューはネタバレを含みます▼
愛されて育った人は、逆境に耐えられる。本当にそうかはわからないけど、この主人公は自分の芯に、愛される喜びにはぐくまれた自己肯定感がしっかりと根付いているようだ。理不尽な状況に負けず、多くの人々の幸いのために大胆に行動していく。それも、頭でっかちに自己満足でやらかすのではなく、地道な普段の活動を通じて身につけた知識と知恵と人脈とをフルに活用して。ここが、読んでいて気持ちがいい。主人公が男か女かなんて、関係ない。まあ、現実にこうはいかないんだけど、それはほら、お話しなんだから気持ちよくなりたいじゃないですか。紙の上、モニターの上でしか物事を知らず、そのまま判断するような輩が国を動かしてエラソウにしているとある国に住んでいる身としては、フィクションの中くらい、楽しまないとね。そして、第4巻で無事に相思相愛のハッピーエンド。このくらいの長さが、良い加減ではないでしょうか。次巻からも、きっと二人で世の荒波を乗り越えていくことでしょうけど、もうこのくらいでふたりを楽にさせてあげたいとも思います。う~ん、悩ましい。