このレビューはネタバレを含みます▼
最近こちらの作家さんにハマり、水彩画風の表紙が印象的なこちらの作品を先日の出版社さんのセールで購入。本日5/5までまたセール中なので、気になる方はこの機会にぜひ。
本作品は、就活中の大学生・夜空×遠縁の親戚・晴真のお話で、表題作のみ全5話+描き下ろしで合計216ページ。親が経営するアパートの大家さん的な仕事もこなす夜空。就活で苦戦しているところに、アパートの空き部屋に越してきた親戚の晴真の面倒も見ることになって…。就活に苦戦しながら本当にこの道に進んで良いのか苦悶したり、どこからも求められていないのでは?と自己肯定感が低くなったり、夜空の苦悩がリアルで大変だった就活を思い出してしまいました。最初に夜空が晴真に欲情し、夜空が罪悪感を感じてしまう場面。就活に疲れて誰でも良いみたいになってますが、就活で心がすり減ってしまってるんですよね。確かに下心が全くないわけではないんですが、それでも夜空の根っこの部分は世話焼き&お人好しで優しい。対する晴真もきちんと一人暮らしできなかったことに対して落ち込んでいて、そんなことないよ、ちゃんと頑張れてるよと言ってあげたい。二人とも上手くいかない環境に心がすり減っていますが、だからこそ手を差し伸べてくれる誰かが必要なんだなと。共依存ではなく共生に近い感じなのかなと思いました。それにしても親戚の陸也がクズでムカつくので、天誅が下りますように!