めんどくさいけど愛してる
」のレビュー

めんどくさいけど愛してる

英数字

ひと味もふた味も違う

ネタバレ
2022年5月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作はリーマン。ノンケ後輩×先輩。
先輩に飲み会でキスしてしまったキス魔の後輩。先輩はそのあと急に仕事を辞め、後輩くんと偶然再会した時にはコンビニ店員になっていましたとさ。
そう、先輩はゲイだったのです。
ちょっと見ゲイゲイしくない先輩がすごく良い。
先輩がゲイだったからこその「身体の不調」、後輩と会いたくない気持ちが一皮一皮めくれていくようで刺さります。
お互い憎からず思っていても、何処かですれ違っているようなノンケとゲイの恋。
派手さがないのがリアル感を加速して、隣にいそうな人達の話になっているのが好き。

2話目の実兄弟もの。
うん。いつから?そしてどうして?考えるよね?
なんで弟なの?なんで兄貴なの?
弟が幼さ若さゆえにグッサグサと兄を傷つけてしまう言葉を放っているのに、お兄ちゃんはなす術もなく言葉の矢に射抜かれたまま弟への気持ちを手放せない。
これまでも、きっとこれからもより愛して苦しむのはお兄ちゃんの方かもしれません。

華やかな設定も特別際立った個性もない男たちの愛が、所謂blらしい予定調和に沿うことなく続いていく。
この違った味わいを半額のうちに、ぜひ!
いいねしたユーザ9人
レビューをシェアしよう!