いっそ声がなかったら【電子限定かきおろし付】
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いっそ声がなかったら【電子限定かきおろし付】

猿和香ちみ

下手でもゆっくりでも会話を辞めないで

ネタバレ
2022年5月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 何度も胸がぎゅっとなる作品でした。瑠璃くん(受)は吃音症の持ち主。周りからはあまり理解されにくく、辛い思いを沢山してきたからこそ、周りがよく見えていて、人を思い、気遣いができるすごく優しい子。喋り方は、やはり落ち着かない感じですが、個人的にはずっと瑠璃くんが愛おしく思いました。憧れだった高科さん(攻)と出会い、本当は好きだった、人とおしゃべりすることができ、楽しそうに笑顔に話す様子がとても可愛い。そんな瑠璃くんに個人的な予想ですがかなり、最初から高科さんは心臓を射抜かれてしまった模様。最初から最後まで、吃音に対し何ひとつ嫌な顔も、ツッコミもせず、なんなら、理解しようとする姿がかっこよかった。途中吃音者にしか分からないようなことで、高科さんの間違った理解から喧嘩になってしまいますが、暖かく仲直りします。高科さんが夢中になって吃音について調べてた理由が、タ行が苦手だと自分の名前を呼んでもらえないからと。上も下の名前もタ行ですからね。なんとも可愛い理由。そりゃ好きな人には名前を呼んで欲しいですもんね^^途中途中に吃音者ならではの苦しみからの瑠璃くんのいい子さのパンチで、胸がぎゅっとなりますが、それだけじゃなく、瑠璃くんの可愛いところや健気なとこ、高科さんの瑠璃くんにだけ優しく甘いところや見せる顔があり、そゆとこにもぎゅっときます。私はこの作品とても好きです。なんならもっとふたりを見たいです。
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