ボクはH
」のレビュー

ボクはH

吉田ゆうこ

純情で少しバカ

ネタバレ
2022年6月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 冒頭の「両の手でも足りない」という数は多いのか少ないのか?
このさほど多くはない経験数を「気持ちいいことがが好きだ」に置き換える純情さが、この作品を端的に表していると思いました。
吉田先生の描く男性は、歳を食っててもいじめる側にいてもみんな不器用で純粋だなぁと感じています。

このお話を面白いと感じたのは、ひとえに長谷川のキャラクターのおかげです。
正直、ちょっとバカです。
繊細で臆病で一途のくせに、たった一回の裏切りで、裏切られた相手と同じことをして傷を癒そうとする。
短絡的で思慮の浅さが際立っています。
その本質が語られるまでの数々の理に合わない言動が、物語に不穏な揺らぎを与えています。
本性がバレた後は本当に女々しい。
真面目でめんどくさかったのが変わったと葵との会話で言わせてますが、全然変わってない。
このおバカさが可愛くてしょうがない。
こういうオトコは本来なら受け属性なのになーと惜しみながら終盤を読んでしまいました。
受けがイったのを受け自身の顔 射で表現するのがエッチくて好きでした。
修正は白抜き、ホワイトでのアウトライン、でも殆どが見えない構図でした。
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