Life 線上の僕ら
」のレビュー

Life 線上の僕ら

常倉三矢

色々と考えさせられた

ネタバレ
2022年6月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 有名な作品なのでいつか読もうと思って取っておいたのですが正直私にはこの作品の良さは分かりませんでした。
ストーリー以前に伊東という人間に嫌悪感が募りすぎて後半どんなに幸せな描写を入れられてもただ目が滑っただけでした…確かに泣けましたが感動したのでは無く西があまりにも可哀想で涙が出ただけです。
必死に未来の約束をしたがる西を目の前にして、あんなに好きだったのに保身と自分の未来のためにあのように突き放すことが出来るのが信じられない。お互いのためって言うけどお為ごかしでしかない、全部自分のためな伊東。

出だしは本当に良かったです、白線遊びとか確かに子どもっぽいけど無邪気に手を繋いで乗り越えるとこなんかは好きな表現でした。出だしの可愛さや好きになっていくドキドキさが良かっただけにこんな別れってないわとどうしても思ってしまいました。

(百歩譲って捨てた理由を理解したとして)西をあんなに傷つけてでも捨てると決めたなら、伊東はせめて目一杯幸せにならないとダメではないでしょうか…奥さんも幸せにせず別れてすぐ西の所へ戻ってくるなんて伊東の良いところって何なんだろう。全く分からなかった。受けに酷い仕打ちをするこの話の一体何に感動して泣くのか理解出来ず…狙いすぎな死別もシラケてしまいました。

全部好きじゃなかったわけじゃなく最初の方好きな場面もたくさんあっただけに本当に伊東が好きになれませんでした。
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