アクアリウム
」のレビュー

アクアリウム

須藤真澄

淋しくても大丈夫

2022年6月3日
あっちの世界と、こっちの世界を行ったり来たりできるモッコちゃん。
なかなかあっちの世界から離れられないモッコちゃん。
そんなモッコちゃんの成長記。

早すぎる位に変化している世の中。
多様性や寛容さが謳われていても、生きづらさ、生きる悲しみや孤独が人にとって切り離し難いのは、相も変わらずではないかと感じたりしています。

時代の目まぐるしい変化を受け入れようとしても、一方その波に乗らなくてもイイヤと、流れる川の中でつい佇んでしまう自分がいます。
そんな頭の固い私には、益々今の世の中との調和の取り方が難しく思えます。

そんな自分でも、このままで居よう、このままで大丈夫と思わせてくれる優しい作品です。

自分らしくしか出来ない生き方。
そういうものをそっと肯定してくれ、
自分の周りの愛しい存在に気付かせてくれる。
そんな作品でした。

私が会いたくて出会えた人、
私に会いに来てくれた愛しい人に、ありがとう。
そして、また会いたい人には、きっと何度でも会えるはず。
淋しさは、いつかの喜びに繋がっていると思います。
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