BLの聖典





2022年6月8日
すごい世界観。初めてここに行きついた彼らを生み出す、その想像力もすごい。オメガバース知らない人もこれを読んだら、入りやすい。喬は頭脳明晰で家族に恵まれ、お金持ちでも平凡。西央はイケメンで明るく誰からも愛されるが、少し翳がある。ひかれあうときに流れる香りが、目でもわかる描写がすごい。熱く甘い香りに惹かれ抗えず重ねあうからだ。喬は徐々に体の変化、心の変化に気づき冷静に分析する。怖くなるほどの独占欲、縄張り意識、犬の物と同じになるそこ。西央の収まらない発情をヒートとよぶ。心のほうの担当が西央で、喬に対する思いを「夢の浅瀬で途方に暮れる」と言い表したとき切なくて泣いてしまった。初めて飛べることを知った鳥のような彼らの、これからも見守っていきたくなる話です。

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