このレビューはネタバレを含みます▼
初読み作家さんで、フォローさせて頂いている方のレビューから辿り着きました。クールだけどお人好しな滝本×イケメンでモテる佐久間課長お話で、表題作のみ全5話+描き下ろしで合計168ページ。いつも完璧で人当たりの良い佐久間課長が何故か苦手な滝本。ある日停電した資料室で、取り乱した課長に抱きつかれて…という始まり。お〜これは色んな要素がすごい絶妙なバランスで成り立ってる!いつも完璧に見える課長が、なんかちょっとズレてるんですが、そのズレ具合も絶妙なんですよね。そのズレた言動が面白くてクスッとできるんですが、どこからそのズレが来ているのか蓋を開けてみるとすごい奥が深かった!お風呂で背後に気配感じたら〜とか布団の中で足を掴まれたら〜とか怖がりの佐久間課長がなんか可愛いし、ズレた発言が面白いなと思っていたら、まさかのトラウマが。まさに闇と髪一重で、仄暗さがチラチラ見えるんですがユーモアもあって絶妙なバランスです。個人的に闇BLは苦手なので、これより闇側に寄ってると多分楽しめなかったと思うんですが、すごい闇がギリギリのバランスで良いスパイスになってました。岩瀬さんも単なる拗らせ系隣人かと思ったら、まさかのツイストが。作者さんがあとがきでバッドエンドになるパターンが2つあったと書かれています。バッドエンドに方向転換する分岐点がどこだったのか分からなかったんですが(いっぱい分岐点があるように見える!)、ハピエンで終わって良かったです。ちなみにエロは朝チュン未遂的描写のみ。でも普段敬語な滝本が時々タメ口になるのは刺さりました!