とりかえ・ばや
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とりかえ・ばや

さいとうちほ

壮大な平安絵巻に魅了。

2022年6月19日
円地文子先生で『源氏物語』を読んだ時、やはり時代背景が気になり色々調べたりしましたが、本作はそれよりもっと後、平安時代の末期に書かれ、作者不詳との事。
原作はもう少し明るい感じであるとの事ですが、長く続いた平安の世だったから花開いた文化なのでしょう。そしてそれに肉付けをされて、独自の見解で、美麗な作画を完成された作家さまにも感謝です。
この時代の、一条帝と中宮定子と彰子。そして仕えた清少納言と紫式部。歴史の表舞台の藤原道長らでは無く、そういった文化面でのあり様など、遠く一千年以上の時を超えて、和歌などで、四季を愛で、情愛を謳う感情の遺伝子が、現在に受け継がれている事に浪漫を感じます。
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