海と二人の塩分濃度
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海と二人の塩分濃度

ウノハナ

大好きです

ネタバレ
2022年6月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大学生 南隆太 20才×居酒屋店主 前田尚希 30才
ウノハナ先生の作品が好きで紙で持っているのですが、電子書籍を読むようになって電子でもセールのときに買って増やしています。「声はして涙は見えぬ濡れ烏」や「銀座ネオンパラダイス」は繰り返し読みましたが、もう1つ大好きなのがこの「海と二人の塩分濃度」。高校2年のときに友達の兄の尚希がやっている居酒屋のバイトをするようになった隆太は元ヤンだけど明るくて優しい尚希に惹かれて、でも尚希には結婚を意識している彼女がいて。隆太が諦めようとしていたところで尚希が一人でいることを知って...。この本を読んでいると波の音が聞こえてくるような、潮の香りや、砂の感触やいろんな感覚が呼び覚まされる感じがします。気持ちを抑えきれなくなった隆太は告白して、尚希は戸惑って悩んで、もひとつ悩んで結論を出しますが、尚希がすごく男気があってカッコいいです。二人とも飾り気がないけれどめちゃくちゃ美しくてまばゆくて、隆太がサーフィンして海から上がって来るところ、尚希が海風に吹かれているところ、すごく色気があって。カラダを合わせているところが本当に美しくて、溜め息が出ます。私にとってこの本は夢のように満たされる一冊です。あ~、素敵だった。そう思っていつも本を閉じるのでした。
2016年10月 総206ページ 修正は白抜き
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