あしたあさってそれからいつか
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あしたあさってそれからいつか

いちかわ壱

未来は今日を重ねた先にある

ネタバレ
2022年7月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 九州地方の海の近くで町屋カフェを営む清水秋は、夏休みで東京から来た学生をバイトに雇います。バイト前からカフェに来ていた駿介は明るい働き者で、ゲイの秋は否応無く意識してしまいます。秋の作る料理が好き、秋が好きと素直に言葉にする駿介の真っ直ぐさに惹かれてゆく秋ですが、元彼の友人から駿介の前でアウティングされてしまいます。思考停止する秋に、駿介は秋の口からちゃんと聞きたいと気遣い、覚悟を決めてゲイだと告げた秋に、駿介は付き合って下さいと言うのでした。出逢って半月、5つ年下のノンケのイケメン、しかも夏休みが終われば東京に帰ってしまう駿介を好きになってはいけないと思いつつ、秋は恋に落ちてゆきます。ゲイである自分に普通の恋は望めないと思い込んできた秋の心を、駿介が持ち前のポジティブさで解してゆくのですが、夏の終わりに秋の元彼が現れます。元彼に何を言われても、秋から別れを告げられても、秋を信じ、自分を信じる駿介のイケメンっぷりに惚れ惚れとします。ただ、駿介がサーフィンをする場面が無く、そもそもはどういう目的で田舎を訪れたのかが最後までわからず気になりました。
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