妖精のおしり
」のレビュー

妖精のおしり

日野雄飛

いじらしい妖精リャナンシー

ネタバレ
2022年7月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題です。(2022/08/31まで)この機会にぜひ読んでいただきたいです。
表紙からは想像もつかない、シリアスでアカデミック(?)な雰囲気で、健気でいじらしく、ホロリとさせられ考えさせられもするetc..とにかくすっごくお得な作品でした。
妖精の、というかリャナンシーが受けなのですが(ヒゲで褐色ガタイ良し)、元々女性の妖精なので女言葉を使っててナイトウェアや下着が女性モノです。だが設定的にそれを笑えない。けどやっぱり可笑しい。
日本語を文学書を読むために習得していますが、寝屋での会話というか喘ぎが、まんま官能小説w。けれどやっぱり笑えない、けど可笑しい。
えっちしながら浮かんだネタを受けちゃんの身体にペンで書くとかギャグ以外の何物でもないはずなのに、笑っちゃイケナイ真剣さがあって。
ホントよく練ってあるな〜と、いつもいつも日野先生の作品には感服しきりです。
………
アイルランドなのでイェーツかワイルドを持ってきても良さそうなところ、ゲーテですよ!男色繋がりでワイルドを選択せず、ゲーテというのが良きです。よりピュアで誠実味が増します。
そしてモデルとなった作家さまを考えて考えて…壮は心中繋がりで連城三紀彦か?でも島田荘司も捨てがたい…。
霊山は舞城王太郎を推したい!廣川は、、ハードボイルドあんまり読まないのでどなたかこの作家様では?というの挙げて頂きたいですー。
………
壮の選んだ道は、全部を自力で書くのではない道でした。
この選択には賛否両論あるかと思いますが、読む側としては『傑作はあればあるほどいいはず』が絶対無二です!!
これはまごうことなくその通りなのですよ!
………
精気を摂取する妖精さんなのでそこそこえっちしています。
ほぼ全般見えない構図でした。
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