永遠の昨日
」のレビュー

永遠の昨日

榎田尤利

一番大事で大切で大好きだったから

ネタバレ
2022年8月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作家さん。シーモアでは一般小説枠ですが高校生の男の子たちの友情と恋愛話なので元々はBL小説枠だったと思います。
うわーん、これは泣けました〜。いきなり浩一の交通事故シーンから始まります。満視点なので彼の性格から淡々と抑えめな描写だけど、どんなに浩一のことが大事で大切なのかとふと溢れる心情が涙を誘います。
そして、昨日を永遠に留めておきたかった満の想いが読者にもわかり過ぎるほどわかった頃、この先どうなるか考えたくない、起こらないでほしいこのままいてほしい、、だけど、、、と、容赦なく時は流れていき。。覚悟はしてましたがやっぱり泣かされました。一人読書の時間で良かったです。キッチンで読んでたら涙止まらずしょっぱい昼食になってたかも。

2002年刊行なので、元々20年前の作品が22年の文庫化を機会に改稿されてます。なので、時事も取り入れて完全に現代のお話になってますね。
青春小説としても読めるので、角川文庫だと安くて手に取りやすいから、文庫化の機会にたくさんの人に読んでもらいたい。あと、一般小説枠なので挿し絵ないです!元々エチシーン少ないお話ですが、人の目を気にせず読めますよ〜。
別名義(ユウリ)で一般小説も書かれていらっしゃる多作の作者さんで、過去作品を開拓していく楽しみも増えました。島でオススメを聞きましたので、これから作者さん買いしていきます!
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