薔薇王の葬列
」のレビュー

薔薇王の葬列

菅野文

面白かった

ネタバレ
2022年8月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 17巻迄読了。原案のリチャード三世は姿形に特徴的な部分があるどちらかというと醜悪な見た目に書かれているが、この作品の主人公は皆と違う造形ではあるが美しく表現されている。
中世の話であり、ランカスター家とヨーク家の周辺を巻き込んだ骨肉の争いも激しいが17巻まで、飽きずに時々回想される幼いリチャードが可愛く、それ故に、切なさが倍増される。生まれた直後から、本当なら1番に愛されるであろう母親に忌み嫌われるという心の闇は生涯払拭するのは簡単では無い。愛に飢えているリチャードの自身の背景による思うままには進めない決断が、とてももどかしく感じた。
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