舞妓さんちのまかないさん
」のレビュー

舞妓さんちのまかないさん

小山愛子

彼が京都に来るあたりから「オイオイ;」

ネタバレ
2022年8月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 途中までは魔女の宅急便じゃありませんが、田舎の少女二人が一生懸命に、古い仕来り」や「格式」の世界で大人と肩を並べて「お金を稼ぐこと」、「自分の居場所」を作って行くという逞しくもハラハラ、ドキドキさせられる物語で毎回楽しみにしていました。

しかし、地元の少年が夢破れて彼女らを追いかけて京都に来たあたりから、正直いえば「コイツ何なの、気持ち悪い男…」という感が強くなりました。

「朴訥として無口」と言えば聞こえは良いですが。野球をしていたのであれば苦楽を共にしただろう、男友達も地元にいるだろうに、一生懸命仕事をしている彼女らの街にわざわざ引っ越してきて、水を差す・気を散らすような「半・押しかけストーカー」のような状況を感じざるを得ません。

社会人として見れば、これほど気持ち悪い男はなかなかおらず、「何故自立しようと必死な女達の尻を追いかけてくる?しかも空気読まずで邪魔じゃん。」という気持ち悪さがあります。

また物語の性質上、実際はSNSで元・舞妓さん方が激しく訴えている問題「夜の接待職業」「未成年の就労」「大人達の倫理問題」など

舞妓さんに付きまとうダークな問題などは全く描かれておりませんので、これだけを読むとなんだか「奥ゆかしい」「古文化」の世界の話のように感じられて

舞妓さんに対して、華やかな部分しかないような錯覚をしてしまう人、特に子供達も多いかも知れません。

11くらいまで読みましたが、もういいかなーと思って買うのを辞めました。もう読んでいません。
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