親愛なるジーンへ
」のレビュー

親愛なるジーンへ

吾妻香夜

泣かずには読めない

ネタバレ
2022年9月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 2巻で完結。吾妻先生曰く、「ラムスプリンガの情景」から含み完結だそうです。2巻はコミックスまで待てずに雑誌を追っていましたが、各話で読んでもまとめて読んでも泣くところは同じ。2巻は泣かずには読めない🤪。
「ラムスプリンガ〜」が愛に目覚めたなら、「親愛なる〜」は、アイデンティティの確立をめざす旅。トレヴァーの深い深い愛に支えられて、自分を赦せるようになったジーン。愛を知り、愛を受けて尚、何者かになる為に離れ実行した。そして、また戻ってきた。トレヴァーも自らの性的指向を愛をジーンに寄って確実なものにできた。思い出だけを糧に15-6年も生きられる姿に誠実さを感じざるを得ない。その後がどういう関係になるか解らないとのことですが、2人にとって互いは支えであり深い繋がりがあるもの。これからは、一緒にいられた2年より長い時間を共に過ごせるはず、と思える。最初は、タイトルは誰が言っているのか解らなかったけれど、2人の甥姪だったとは。周囲も2人を愛していたのが分る。カレンも甥ジーンもいい仕事したよな。本当に素敵な作品で心が揺さぶられる。初めて買ったドラマCD は「ラムスプリンガ〜」だったけれど、このシリーズは私の何かを変えた気がする。世に出してくださって、ありがとうございました。
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