ルビーレッドを噛み砕く
」のレビュー

ルビーレッドを噛み砕く

朔ヒロ

特殊設定

2022年9月27日
オメガバース作品も珍しいものではなくなっていますが、こちらのオメガバースは特殊設定があって、受けの朱音は人のフェロモンが視えるというもの。項あたりから色の付いたフェロモンが見えるそうです。αやΩは濃い色、ベータは薄い色というように。

完全にフェロモンが無色という人はいないのに中学校時代の養護教諭のマキ先生だけはフェロモンの色がなく、朱音にとっては唯一安らげる存在だった。

それから時が経ち、朱音が19歳になった時に2人は再会するのだが、マキ先生のフェロモンが透明なのには訳があって…。

最初に書いたこの本の特殊設定をしっかり活かしきったお話で、すごくスッキリ分かりやすく纏まっています。朱音がマキ先生にだけ心を許せるのも、マキ先生にとって朱音が特別な存在であることも納得できるし、胸を打つ内容だったように思います。

α×Ωじゃなくても、むしろだからこそ、ドラマティックにオメガバースのお話って作れるんだなと感動した1冊です!
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