とめどなく、シュガー 【電子限定特典付き】
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とめどなく、シュガー 【電子限定特典付き】

児島かつら

すごく良かった!

ネタバレ
2022年9月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 児島かつら先生の作品、「サースティ・ハイ」は好きで何度も読み返しているんですが、「ファイブコーナーズコーヒー」は引っ掛かるところがあり、あまりハマれなかったんです。
「FCC」のスピンオフであるこちら、読むか迷ったんですがすごい高評価なのと、「泣ける」という言葉が気になって読んでみました。

うん、なるほど。これは高評価も頷けます。初っ端から遠距離恋愛になるという特殊な状況を活かしたストーリーが読み応えあり、すごく良かったです。
1話からずっと、そこかしこに切なさとときめきが溢れていて、ものすごく引き込まれました。
会うたび想いが募り仲が深まっていく過程と、重要なところが擦り合わせできていないまま進んでいく不安定さが同居していて面白く読めます。
恋の始まりのキュンキュンの部分とシビアな現実の部分と両方味わえるのがとても良かったと思います。

特に上巻はお互い大好きでどんどん大事な存在になっていく二人にときめき止まらず、萌える言葉やシーンがいっぱいで心震えました。
結構エチ多いし、言うこと赤裸々でエロいんだけど、なんか爽やかなんですよね。離れていても二人が真っ直ぐに想い合ってるのがわかるから、すごくピュアに感じました。

下巻は、現実を見つつも急かすことなく待っていた敬太と怖がって逃げていた理一の正念場。正直自分のことばっかで理一にはかなりモヤりましたが、ここぞという時の敬太が男前で痺れました。
実は敬太だって余裕あるわけではなく、不安に揺れる時もあるけれど、それでも恋には真摯で情熱的なところが最高にいい男で好きでした。
ラストは心安らぐハッピーエンドでほっとします。
敬太が幸せになった姿を見ることができ、読んで良かったです。
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