親愛なるジーンへ
」のレビュー

親愛なるジーンへ

吾妻香夜

脳内で流れるのは「ホームにて」

2022年10月2日
そして何故か思い出したのは萩尾望都先生の「訪問者」、トーマの心臓のオスカーの子ども時代の話でした。
トレヴァーのことを知るにつれ、この人はオスカーが焦がれた『家の中の子ども』だったんだなぁと。

私は萩尾先生の作品以外で咽び泣くことはないだろう、もう若く傷つきやすい女の子でもないし、とずっと思っていましたが、
家族が寝た後のキッチンの換気扇の下、トレヴァーとジーンの物語を読んで、はからずもスマホが濡れるくらい泣いてしまいました。

作品の内容に関するレビューは、他の皆さまが本当に素晴らしい考察をされていらっしゃいます。
レビューを読むだけでも大変面白いです。
私はただ、ここ数年読んだ漫画の中で(あえてBLの括りなく)いちばん涙を流した、という事実だけ、記しておきたいと思います。
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