寄宿舎の黒猫は夜をしらない
」のレビュー

寄宿舎の黒猫は夜をしらない

鯛野ニッケ

恋がしたくなりました

ネタバレ
2022年10月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 新解釈の吸血鬼話
牙による能力の差はあれど、どれも悲しみを伴う能力で神様はなぜ生き物にこのような能力を与えたのだろうと切なくなりました
性的な描写は少ないですが作者さんの描く人物はいつも色気ダダ漏れな為、かなりの部分想像で補われます…
ユキの存在がなければ吸血人種達の未来は退廃を辿るのみだったと思えば、二人が出会ったのは必然だったのでしょうね
命のあるうちに研究の成果が現れ、多くの悲恋が報われる事を祈りたくなります
学生時代だけではなく社会人になってからも描かれている為、その更に先をも想像してしまいます
吸血人種と人の行き着く先は、人が先に老いてパートナーとの年齢差を本人達、周囲が感じ取るものや、人に先立たれた吸血人種は命の供給先がなくなり共に死ぬ等、やはり先は色々と困難が溢れているんだろうな、と思うと、本当にどうか一つ一つの幸せをぎゅっと握りしめて大切に過ごして欲しい、と願わずにはいられません
読むと心が綺麗になり、恋がしたくなる、そんなお話でした
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