背中を預けるには
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背中を預けるには

小綱実波/一夜人見

皆のイオニアへの想いが泣ける

2022年10月17日
若くして戦死したイオニアに様々な思いを抱きながら生きる男たちの壮大な物語。
本編はイオニアの記憶を持って生まれたレオリーノと前世の想い人グラヴィスの年の差カプ。
よく練られたストーリーで文章も読みやすく、読後の泣きたくなるような余韻も、みんなみんな素晴らしかったです。こんなに夢中で読んだ小説は久しぶりです。
続編は脇を固める人々視点の短編集。
外伝はヨセフとディルクとルーカスの縺れ合いラブ。
本編も続編も外伝も、そこかしこに亡きイオニアの気配を感じるお話でした。
生まれ変わって記憶が受け継がれていてもイオニア自身の人生は思いを残したまま過去に終わっていて、未来が無くて、それが切なくて読みながら泣きました。現在を生きるカプのお話もよかったけど、それ以上に故人イオニアに同情してしまいました。
超オススメです。ぜひ読んでくださいませ。
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