アンチロマンス
」のレビュー

アンチロマンス

日高ショーコ

秀作です。是非読んでみていただきたい。

ネタバレ
2022年10月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 繊細な心理描写、幼少期から始まる物語の背景など、原作があるのかな?と思うほどきちんと設計されていて、かなり感情移入し、久しぶりに号泣しました。

特に、2人の関係がスムーズではなかったものの、過度にドラマティカルな展開によることなく、隣人の素敵なお節介サポートのなか、手探りで、もがきながらつかんだ幸せが愛おしく、作り話っぽさがなくてよかったと思います。
ただ長年、ある意味都合よく柿谷の横に居続け、傷付け続けてきた周防には、もう少し反省し絶望的な気分を味わってもらう期間があってもよかったかな。柿谷の辛さに比べバランスがね。
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