生命体Lの果てから
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生命体Lの果てから

光田さの

SF風味のちょいじれ再会もの

2022年10月25日
168ページ。
幼馴染(ちょっと身分差)の再会ものに、サイエンスファンタジーを添えて。エロ無し。未来と昔、西洋と東洋が入り混じったような世界観。昔の少女漫画SF感があって、好きなタイプです。
絵は描き込みが細かく満足度高い。なかなか良い雰囲気を味わえますし、ちょっとじれったい二人の行方をロマンチックに眺められるという点で、さわやかBLをお求めの方にはおすすめです。
ただ、哲学感が不足気味なので、自分には少々物足りなかったです。せっかくのもう一人の「自分」という仕掛け、主人公を天才設定にしたのであれば、もっとぐるぐる考えさせて欲しかった。
他にも、ちょっと登場人物や設定を増やしすぎた感があり、散漫さが出てしまって演出が弱くなっているのが惜しいです。主役二人の気持ちが、説明はされているけれど、こちらに迫って来なかった。
まだ新人さんのようで、今後に期待。
『ハルタ』96号に、オカルト男女バディもの8ページ漫画が掲載されており、ハルタのウェブサイトの第三回八咫烏杯結果ページから読めます。
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