わたしの幸せな結婚
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わたしの幸せな結婚

顎木あくみ(富士見L文庫/KADOKAWA刊)/高坂りと/月岡月穂

好きな作品でした。

ネタバレ
2022年11月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最初は好きな作品で、楽しく読んでました。続きはまだかなと待ちわびたくらい。だけどこの作品、主人公がちっっっとも成長しない!!
何かあったら相談してと言われても「迷惑かけたら捨てられる」って本当はしんどいのに無理して、倒れて、結局迷惑をかける。そしてそれを謝罪もしない。「もうダメかも知れない」「私が悪い」とメソメソするだけ。いや本当にお前が全部悪いよ!?そう思うなら早く行動しなよ!
周りの人の親切と優しさでしか成り立たない作品はつまらないのよ。悲惨な境遇で生きてきた分ネガティブな設定にしてるのはわかるけど、この悲劇のヒロインぶりはやりすぎじゃない?
作者は「実はこの子は凄いんだから大事にされて当然」って前提意識があるんだろうけど、現時点では客観的に見て、ただ料理が上手なだけで、異能もなくて根暗となると、明るい家政婦よりも劣る存在なのよね。政略的に見ても。もう少し「このご恩に報いるために頑張るぞ!!」って努力が必要だよ。口では感謝も謝罪もするけど行動が伴ってなさすぎる。「悪夢で眠れなくて辛いけど健気に頑張る私」とかじゃなくて周りに相談して結果を出しなよ。挙げ句、眠れないのは旦那が悪いみたいな話になって、他人に旦那が責められてる展開も心底不愉快。
主人公は小さな子供じゃないんだよ?周りがそんなに気を遣わないと何にも出来ないバカなの?いくら最初は辛く当たられたとしても、もう十分大事にされてるでしょ。それなのに「使用人みたいに生きればいい」とか考えてる事が失礼で読んでて気分が悪い。周りを「よちよち良い子ね」と主人公甘やかし装置にするのはもうやめて、自らの力で活躍する姿を見せてほしい。そこまで溺愛されるほどの良い部分も描写されないのに甘やかされすぎてて、違和感がすごい。四巻のこの展開は流石にどうかと思う。
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