さよならのモーメント
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さよならのモーメント

仁嶋中道

故人を想うと天国に咲き乱れる花

ネタバレ
2022年11月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 新刊作者さん買い。どの作品も愛が込められてものすごく丁寧に描かれている超絶おすすめの作者さん。背後OKどこでも読めるけど涙なしでは読めないかもしれない。事故で突然亡くなった親友で幽霊の亮輔、飛び降りようとしている時亮輔にとり憑かれて自 殺を止められた高校生の司、亡き親友を想う時計修理屋の春哉。訳ありで自分の家には戻りたくない司を引き取り、3人で奇妙な共同生活を始める。亡くなった亮輔が幽霊になってもいつもの椅子に座って時計の修理をしている春哉を見守ってる、、このシーン大好きです。亮輔のための布団が敷かれてあって、亮輔と司が夜通し話してなぜか仲良くなり、亮輔が司の身体を借りて春哉と会話する、ずっとこんな日が続けばよかったけど。。結末はある程度想像ついてしまうのですが、そこに至るまでの丁寧な描写と表紙やラストの百日草の花言葉で表現される哀しみと想い(表紙は故人を想う時咲き乱れる天国の花だそうです。)が印象的で読後も心にずっと残ります。温かな気持ちになりながら泣いてみたい方にオススメします。
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