薔薇王の葬列
」のレビュー

薔薇王の葬列

菅野文

最終巻まで読みました

ネタバレ
2022年12月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 誰も幸せになれないのに、本人達にとっては不幸せではない、意味のある終わり方...。
最期のリチャードに扮したティレルの死を無駄にしないためには、目を覚ましたリチャードが生き残れる未来があると信じたいけれど...。
でも、堕胎薬を飲むシーンも明確には描かれずどちらの決断をしたのか不明のまま、血を吐くシーンで理由は明確に話さず(ジャンヌには死の病と言っていたけどアンと同じ病か?)、最終もリチャードの望みに反してでも死なせないとケイツビーが吐露するシーンでもリチャードの状態は明確に記されず(頭の負傷が致命傷なら既に死んでないとおかしいとも思うし)、読者の解釈に任せているところが想像力を掻き立てられました。
リチャードが愛しすぎて一縷の望みにかけたくなります...。そうでないと私の推しであるケイツビーのその後が...!笑
それに、もし死んでいたなら花畑で孤独に眠るのではなく、バッキンガムと再会するシーンであるべきだとも思います。また会えるって誓約したんだもの。再会したとしても「まだ早い」って追い返して欲しいくらいです。
最後は死んでない解釈派。実際のリチャード三世は頭部の損傷で即死だったと判明しているので、そういった意味でもティレルの死でもって「リチャード三世」は死に、リチャードは穏やかに違う形の死を向かえたと思ってきます。そんなお仲間いませんか?いたら是非、レビュー書いて教えて欲しいです(全部読んでますので)。
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