金の絵筆に銀のパレット
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金の絵筆に銀のパレット

ARUKU

全てを上回る珠玉のラブストーリー

ネタバレ
2022年12月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ ARUKU先生の新作です。これはまた素晴らしい作品ですね!(O_O)先生の作品の中で1番好きな作品になりました(≧∀≦)

ファンタジー面においては「昨日、君が死んだ」に少し雰囲気が似ていますが、戦争の悲惨さや、そんな辛い世を生きている人の命の輝きが残像として残り、物語を一層美しくしています。正直、桃里と烏羽の恋が上手くいけばいくほど、これ…ラストで「死」とかあったら立ち直れない…。と後半の展開に少々ビクつきましたが笑、安心してください!ちゃーんとこれでもかというほどのハッピーエンドが待っていますよ(//∇//)よかった〜。ホッ…

必見・必読ポイントは3つあります。1つ目は、桃里と烏羽の1回目の出会いです。後半に描かれているのですが、これが思ってたんと違って非常に面白い!桃里が不思議ちゃんすぎてもはや天才!笑 「いたらやかましいのに、いなかったら寂しい存在」の象徴とも言えます。あれは烏羽忘れられないでしょう!笑 ひたすら純粋無垢な桃里をたんとご堪能あれ!
2つ目は、エチの幸福度の高さです。いつものガツガツしたのと違って、笑顔に溢れています。あんなに笑う?ってくらい笑います笑。それが幸せすぎて泣けてくるんですよ!命の重みを、生の尊さを身に沁みて感じている2人だからこそ紡ぎだせるものですね。エチだけでなく2人が見つめ合うシーンもコマが多くとってあり、それだけでも時を忘れて見入ってしまうほど。まさに絶美とはこのことかと思いました。
3つ目は、桃里がとにかく素直で純粋な性格なので、思ってることが言葉に出る面白さがストーリーを和ませたり癒やしたりするのですが、生と死が常に在って、生きることの意味や生きることが叶わなかったものの「死」と向き合う姿も丁寧に描かれていることです。生きとし生けるものも、死したものも、どちらも命の輝きを放っていて涙しました。

キャラクターの良さ、絵の美麗さ、心揺さぶるストーリー、メッセージ性など、全てにおいて秀でている本作品。本当にARUKU先生しか描けない「唯一無二」と言えるでしょう。
2022年も終わりに近づき、最後にこんな素敵な作品に出会えたことに心から感謝です。来年も先生の作品から目が離せません。感動と幸せをありがとうございました。
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