まさかな恋になりました。
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まさかな恋になりました。

邑咲奇

脱皮後の栞の快進撃がすごい笑

ネタバレ
2022年12月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 真面目に堅実にコツコツ生きてきた、地味で冴えない35歳独女(おまけに毒親付)設定のヒロインですが、根はそこまで卑屈でもなく、あれこれ巻き起こるトラブルもギャグに落とし込んでくれるので、読んでいて悲壮感が漂わないのがよいです。とにかく母親が胸糞悪いです。闇堕ちせず心優しいまま成長して本当に良かった。なぜ隣人のイケメンが魚に見えてしまうのかは、この母親から受けたトラウマのせいなのかな。メガネを外したあたりからの栞の快進撃がすさまじく、1巻と5巻ではもはや同じ人物だと分からないほど笑。最新刊ではお互い両想いなのにすれ違ってしまって、ハラハラドキドキ展開になりそうな予感。追記: 6巻まで読みました。幼馴染君も心に闇を抱えていそうな描写がちらほら出てきて、早くも栞とチグハグしてきました。どちらも根本をたどると母親がキーパーソンになっているようで因果を感じます。幼馴染君は母親から虐げられていたわけではないけれど、子供時代貧しかったことがトラウマで、その時の記憶を喚起させるものを排除しようとしています。前の奥さんも派手にセレブ生活を満喫するタイプではなく、意外と堅実に生活支えようとしていたのに、頭ごなしに否定されたことが夫への愛が冷めた原因だったようで。この漫画は、それぞれの恋愛がどうこうというよりかは、一人一人の心の闇に焦点をあてていく過程にこそ読みどころがあると思います。
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