すべてはこの夜に
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すべてはこの夜に

英田サキ/笠井あゆみ

みんな幸せになってね

ネタバレ
2023年1月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 湊さんが想像以上に不器用で、気持ちを伝えられなくて、結果思っても見なかったことになって…多分、ほんの少し素直にお互い気持ちを打ち明けていれば、その勇気があれば、もっと早く2人でいられたはずなのに。とても辛かったです。加持さんのこと当て馬に選んだ女さんもすぐに退場するので、BLにおける女地雷な方も読めます。本当に2人のことただ引っ掻き回してくれただけなんですが、根底には加持さんの弱さ、狡さ、臆病さ、湊さんの傲慢、不器用、口下手、という原因があると思う。それを乗り越えた海のシーンはなんかもう恋とか愛とかには治りきれない激情を感じました。攻め視点の短いお話、甘々なその後もあるので大満足。もう一つ、武井さん亮一さんカプのお話は好きなんだけど、切なすぎて読み返したりは出来ないかな。夏祭りの後に、突然押し倒して関係が始まるのとか、あっけなく幸せが無くなってしまうのも、線香花火になぞらえられているようで、人生の儚さを身に染みるように感じてしまう。武井さんは相当いい男だと思うから、幸せになってほしい。
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