囀る鳥は羽ばたかない
」のレビュー

囀る鳥は羽ばたかない

ヨネダコウ

映像で語る人間ドラマ溢れるスルメ作品

2023年1月26日
✏人生で出会えてよかったと本気で思う作品のひとつです。年下攻め×年上ヤクザ受け。その設定だけでは語りきれないほどしっかりした背景のあるキャラクターたち。ちゃんとBLが主軸ではあるけれども、その枠で収まるのが勿体ないくらい内容が深くて面白い作品です。
✏舞台は極道ですが、キャラクターの人間ドラマメインで、冷徹な極道要素(殴る蹴る殺すなど)は4割くらいかなと私的には思ってます。抗争なども重要ではありますが、それが起きたのも結局は人間くさい理由からなのでやっぱりそっちメインかなと。あと七原や杉本のようにヤクザにしては可愛らしいのがいるので、逆にガチヤクザものが見たい人には物足りないかも知れませんが、中にはヤクザらしく容赦がないかっこいい人もちゃんといますので個人的には程よい極道感でした。
✏1番深く掘り下げられてる矢代は、1~4巻までは大体作品紹介のイメージのままなんですが、5巻以降を読むと矢代の見え方がガラッと変わります。7巻まで読んでしまえばもう矢代沼にハマります。矢代ガチ囲い勢になります。
ただ大事なシーンほどセリフやモノローグ無しで、映像だけで語ることが多いのである程度読み込むことが必要だと思います。もう何周したか分からないくらいリピートしてますが、初見で分からなかった所などは未だに新たな発見や気づきがあります。
✏えっちなシーンは先生の作品の中では1番多いですが、モブやサブとしてるシーンが多いのでそれが苦手な方は読みづらいかも。ただ、本命とした1回が色んな意味で最高すぎたので買う価値あります。えっちシーンなのに泣ける!くっそ切ない!そしてその1回が大容量!
✏現在も連載中で2人の関係性はいまだ落ち着いていません。ですが2人の距離感が、出会った頃・抗争中・4年後再開時どれも絶妙なので、イライラするようなもどかしさは一切なかったです。
1回読み始めてしまえばヨネダ先生ワールドにハマること間違いなしだと思います。 本当に読み込めば読み込むほど味のするスルメ作品です。8巻発売日が待ち遠しいです!!
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!