シティ・ライツ・バースデイ【電子限定描き下ろし付き】
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シティ・ライツ・バースデイ【電子限定描き下ろし付き】

本郷地下

運命じゃなくても

ネタバレ
2023年1月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 『シンデレラリバティ』を読み、重厚なストーリーに惹かれたので積んでいたこちらも読みました。
オメガバース作品。お話の後半は涙が止まらなかったです…
登場する3人の想いがそれぞれ切なくて。心揺さぶられました。オメガバースの世界って残酷なんだなと改めて思いました。

スポーツトレーナーでβの東馬×風俗で働くΩのまほろ。
αとΩの運命の番というものに翻弄される2人の、運命ではない恋の物語です。
東馬は双子の兄であるαに「運命の番」だとして好きな人を奪われた過去があって、自分が「運命」になれない歯痒さや劣等感を感じているのが切ない。
まほろは、子供の頃に出会った運命の番の存在を信じ探しているのですが、その一方で東馬に惹かれているその矛盾にとまどう。
いつも読むオメガバースの運命の番のお話の裏で、こういう悲しい思いをしたり思い悩む人が少なからずいるということに気付かされ、胸が苦しくなりました。
まほろの運命の相手、蓮さんが大人な対応ができる人で良かったなと心から思いました。
電話のシーン、手紙の内容、全部に涙…。
運命の相手じゃなくても、自分が選んだ、好きだと思った相手と幸せになれて良かったです。
素敵なお話をありがとうございました。
今後から作者買い決定ですね。
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